室内のCO2濃度は、換気が十分に行われているかの目安となります。濃度が上昇すると、倦怠感や集中力の低下を感じる場合があり、業務の生産性にも影響を及ぼす可能性があります。
ここでは、CO2濃度対策の基本知識と、換気を補助する業務用空気清浄機の導入事例をご紹介します。快適で清浄な空間を実現したい方はぜひ参考にしてください。


業務用空気清浄機を導入する目的は、事業所の環境によって様々です。地下の施設でCO2濃度の可視化を重視、業務中のBGMを妨げない「静音性」を求める、メンテナンスの容易さ、季節的な要因への対応など、選定のポイントは多岐にわたります。自社の課題や設置場所の特性、どのような空気環境を目指したいのかを明確にし、目的に合った機能を持つ機器を選ぶことが大切です。
当サイトでは、空気に関する課題や目的を「健康管理対策」「油・ニオイ対策」「粉塵対策」の3つに整理し、それぞれに適したおすすめ製品を紹介しています。ぜひこちらも参考にしてください。
二酸化炭素(CO2)は、空気中に含まれる物質の一つで、人の呼吸や物の燃焼などによって発生します。室内の二酸化炭素濃度がごく少量であれば人体への影響はありません。しかし、室内で換気が不足すると濃度が上昇しやすくなります。
濃度が高くなると、倦怠感、頭痛、めまいといった不快な症状が出ることがあり、健康面だけでなく業務の生産性にも影響を及ぼす可能性があります。実際に、オフィスのCO2濃度が上がると業務効率に悪影響があるともいわれています。
屋内のCO2濃度には、建物の用途によって基準が設けられています。室内にいる人々の健康を維持するため、この濃度を上回らないよう努めることが求められます。主な施設における基準値は以下の通りです。
CO2モニターを設置することにより、室内のCO2濃度を把握することが可能です。従業員の健康や業務生産性のためには、濃度が基準を上回らないよう、こまめな換気に努めることが必要とされます。
測定数値に応じた対策の目安として、1000ppm以下は換気が十分な状態、1000ppmから1500ppmでは時々窓を開けて換気、1500ppmを超えると30分おきに数分窓を全開にするなどの換気、2500ppm以上では常時窓を全開にして換気し、濃度が下がるまで使用を控えることも検討すべきとされています。
室内のCO2濃度が基準を超えて上昇すると、人体や業務効率に様々な影響を及ぼします。健康を害するレベルではありませんが、濃度が1,000ppmを超えると眠気を感じたり、集中力が低下したり、不快感を訴える人が増え始めるといわれているためです。
濃度がさらに上昇し、2,000ppmを超えると、頭痛やめまい、吐き気といった症状が現れることがあり、業務の遂行に支障をきたす可能性が高まります。どの程度影響が出るかには個人差がありますが、濃度が高くなるほど、息苦しさや倦怠感も強まり、判断力の低下や業務効率の悪化が顕著になるとされています。
さらに濃度が上昇し、5,000ppm以上になると、心拍数の増加や血圧の上昇といった変化が現れる場合があり、継続した作業は難しい状態とされます。「労働安全衛生法(事務所衛生基準規則)」(※)においても、換気に関してCO2濃度を5,000ppm以下にするよう規定されているほどです。
気中濃度10,000ppm(※)を超えると、認識能力の低下が生じるとされ、二酸化炭素中毒と呼ばれる状態に至る可能性があり、人体にとって危険なレベルとなります。
空気清浄機自体にCO₂を減らす機能はなく、基本的には「換気」が欠かせません。しかし、室内の空気に気流をつくり、有害物質をきれいにする空気清浄機は、換気の効果を高めるサポート役として役立ちます。厚生労働省の資料でも「窓を十分に開けられない場合は、可搬式の空気清浄機を併用することが換気不足を補ううえで有効」とされています。
業務用空気清浄機を選ぶときはCO₂センサー付きのタイプがおすすめです。CO₂センサーがあれば濃度の上昇をリアルタイムで検知し、アラートなどで換気のタイミングを知らせてくれます。
さらに、業務用空気清浄機を併用することで換気中や換気後に入り込む花粉・PM2.5・黄砂・ホコリなどの微粒子を取り除けるのも大きなメリット。外気を取り入れると、どうしても粉じんが入りやすくなりますが、空気清浄機を併用すればそれらを室内に残さず、クリーンな状態を保てます。
業務用空気清浄機は、CO2濃度の管理と換気をサポートする機器です。前述の通り、CO2濃度そのものを下げるためには「換気」が不可欠。空気清浄機の効果をより良く活かすためにも、ここではCO2濃度を下げるための基本的な「効率的な換気の仕方」を確認しておきましょう。
二方向の窓を数分間程度全開にし、空気の流れを作りましょう。換気回数は毎時2回以上を確保することが目安とされています。ただし、窓を開けるだけでは十分な換気にならない場合もあります。効率的な換気のためには、以下のポイントをおさえましょう。
扇風機やサーキュレーターなどを併用するのも良い方法です。窓から遠い場所など、空気の流れが届きにくい場所にも風を送り、換気を促進することが期待できます。
窓がない空間では、まず換気口の位置を確認します。その上で、サーキュレーターなどを設置して空気の流れを作る方法があります。
窓がない施設でも、多くの場合、法令に基づき業務用エアコンなどの換気設備によって換気が行われています。既存の換気設備による換気に加えて、ドアを開けたり、換気設備の外気取り入れ量を調整したりすることで、換気回数を増やす工夫も考えられます。また、一部屋あたりの人数を調整することも一つの方法です。
雨の日でも換気は必要です。外の湿気が室内に入ることを懸念して換気を止めることは避けましょう。雨の日は、開けた窓に向けてサーキュレーターや扇風機を使い、空気の流れを補助する方法があります。室内の湿気が気になる場合は、除湿器の併用も換気方法の一つです。
また、寒い日の場合でも、換気量が十分でない状況では、窓を開けて換気することが推奨されます。室内の環境を維持するため、厚生労働省は「室温18℃以上かつ相対湿度40%以上」を目安(※)として示しています。
業務用空気清浄機は製品ごとに特徴や性能の違いがあるため、解決したい問題に合わせて選ぶことが重要です。ここでは「健康管理対策」「油・ニオイ対策」「ホコリ対策」という3つの目的に分けておすすめの製品を紹介しています。